先週、ある非営利法人様の研修に
登壇させていただいた時のこと。
受講生8名という小規模の研修だったの
ですが、最高齢の受講生は
なんと
70代の方
でした。
普段、20代の若手研修を中心に
登壇している私にとっては、
これほど年齢差のある受講生は
初
実に私より30歳以上年上!
とはいえ、年齢を理由に
へりくだり過ぎたり、伝える内容
を変えては逆に失礼かと思い
いつものトーンで、いつもの
内容をお伝えしました。
その方から研修後にいただいた
言葉は
「若い頃に戻ったようで
とても素敵な時間でした」
30歳以上年下の講師の話に
耳を傾け、そのような感想を
下さるその方のスタンスは講師業を
生業にする私にとって非常に学び多き
ものでした。
というのも
講師として登壇していると
依頼主である企業の人事の方や
受講生から
内村先生
と言われることが良くあります。
もちろん、そのように言って
下さる方々に全くの悪気はなく
指導をしてくれる人
というリスペクトを込めて
そのように言って下さっている
のだと思うのですが
私は
「自分が先生」と思ったことは
過去に一度もありません。
理由は多々ありますが、
そもそも「学校の先生」と
「企業研修の講師」は全く別物。
だと思っているからです。
学校の先生は、どちらかというと
「成長中の子供に対して、知らない
知識を与えたり、道標を示す」
これは「指導」と呼ぶべきものだと
思います。
・・・先進的な学校ではもはや、
先生に必要なスキルは「指導」ではなく
「支援」と位置づけているケースも
ありますが、一般的にはまだまだ
「何かを教える人」という認識が強い
のだと思います。
一方、企業研修で受講生となるのは
既に仕事をしているビジネスパーソン
の方が中心。
新人研修のように、就職して最初の
教育の機会を担当することもありますが
その方々でさえ、多くは学生時代の
バイト経験などを通じて、何らかの仕事
経験をしています。
そのような前提に立ち返ると、
講師は決して、上から何かを教える
存在ではなく、同じ目線で受講生の
成長を後押しする存在
そう思います。
どちらかが「上」でもなく
どちらかが「下」でもない
加えて、多くの場合、受講生とは
その日だけの付き合いになることも
多いので
私なりの講師のスタンスは
一期一会の応援団
だからこそ、一回一回の研修に
全身全霊を込めるのですが、
先生ではない
ということ
そのようにいつも自分自身に
言い聞かせています。
とはいえ
企業の人事の方や、時には
経営者の方からでさえ
先生
と呼ばれ、いやな気持にはならない
自分がいるのも事実なのですが(笑)
講師の役割は
何らかの経験のある受講生の
成長を後押しする存在
そのことを忘れず、日々、
受講生との一期一会の機会を
楽しんでいきたいと思います。