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人材育成コラム

20代に贈る!人生を変える一冊(その3)

私が読んだ本の中で、

「これは20代におススメしたい!」

と思った本をご紹介している

“ 20代に贈る!人生を変える一冊 ”

今回は

『マンガでよくわかるアサーション』
(平木典子/日本能率協会マネジメントセンター)

をご紹介。

私ももっと前に知っていれば、

あんな思いを(自分が)しなくてよかったのに・・・
あんな思いを(相手に)させなくてもよかったのに・・・

と反省することがしばしばありました(笑)

 

【骨子】

みなさんは「アサーション」という言葉をご存知でしょうか?

アサーションとは

「自分も相手も大切にする自己表現」

のことで、日頃の人間関係において、自分の言いたいことを大切にして表現すると同時に、
相手が伝えたいことも理解しようとするコミュニケーション手法。

もともとはアメリカで開発されたもので当初はカウンセリングの方法として
活用されていたとのこと。

本の中では、

・アサーションについての基礎知識
・アサーションな人とそうでない人
・アサーションの考え方
・アサーションの表現方法

など網羅的になっており、この一冊でかなりアサーションについては理解できます。

なお、読み進めていてとても興味深いと感じたことがありました。

それは

「アサーション」という考え方や手法は日本語には類語がないということ。

本の中にも出てくるのですが

日本の教育では、多くの場面で

「相手を大切にしなさい」と学びますが

「自分を大切にしていい」とはあまり言われてこなかったという記述があり、

確かにその通り、と思いとても納得しました。

私も学校の先生や親からそのようなことを言われたことはありませんでした。

自分も相手も大切にできたら、「仕事」はもちろん「人生そのもの」が
豊かになりますよね。

その意味では、20代のビジネスパーソンの方はもちろんそれ以外のすべての年代の方に
おススメできる本と言えると思います。

 

【20代になぜ、おススメか?】

中でも、20代の方々にはぜひ読んでほしいという思いがあり、
それは彼らが育ってきた時代背景や価値観から考えて、「アサーション」を
習得することがとても有益だと考えているからです。

私が日ごろ接している20代若手の方々は

一言でいうと、素直で真面目。
平たく表現すると「話していて気持ちのいい人」がとても多い印象。

研修で接していても、反抗的な態度はほとんどなく、言われたことを
忠実に実行して大きなトラブルになったり、時間通りに進まないということは
滅多にありません。

更に、彼らの価値観を深堀していくと

2011年の東日本大震災

も影響しているのではないかと思います。

あの時に、日本全国で「ボランティア」が話題になりました。

学生時代の未曽有の震災を経験した彼らは、そんな状況を目の当たりに
している影響からか、我々(30代以上)の世代に比べて

貢献心

が強いように感じています。

それそのものはとても良いことなのですが、

中には、

「自分を犠牲にして誰かに尽くしてしまう人」

「無意識的に自分より他人を優先しすぎてしまう人」

がいるかもしれず、仕事や私生活において、そのような姿勢は自分を苦しめてしまう
結果になりかねません。

だからこそ、今一度「自己理解」を深めるためにもアサーションを学んでみてほしいと
思います。

 

【人生を変えたきゃこのページ!】

本の構成は「マンガ+解説」になっており、とても読み進めやすいので
さらっと読めてしまいますが

「仕事で使えるスキルをすぐに身に着けたい!」

という人は

■P158~ 「言語非言語レベルのアサーション」

の章を読んでみてください。

特に、P191に「DESC法」という手法が紹介されているのですが、
そのまま自分の仕事のシーンに置き換えて考えてみることができそうです。

<DESC法>

  • D(Describe)描写:主観を交えず、客観的事実を話す
  • E(Explain)説明:自分の気持ちを伝える
  • S(Specify)提案:打開策を伝える
  • C(Choose)選択肢:断られた時の備えを示す

→上記ステップを踏んで自分の表現を作っていく方法

※「相手と長時間電話をしていてそろろそ切りたい時」のコミュニケーション手法を
考えるといった具合です。

当然、学んだからといってすぐにできるわけではなく、現場での実践が体得のカギになりますが、
知らないとどうやって試せばよいかもわかりません。

終身雇用や年功序列もなくなりつつある中、組織への帰属意識が薄れ、自立が求められている
これからの時代、

職場のコミュニケーションは

「上下の主従」ではなく「互いの尊重」が

ますます重要になってくるのではないでしょうか。

だからこそアサーションはとても役立つ考え方であり、表現手法と言えると
思います。

興味のある方はぜひご一読下さいね。

 

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