昨日は、長野県佐久穂町役場の方々を対象にしたマネジメント研修に登壇。
参加されたのは、今後、役場の課長になっていくことを期待されている25名の方。
普段、研修講師として全国各地にお伺いさせていただいいたり、
コロナ以降はオンラインで研修したり、一つ一つの研修が僕にとって大切なものですが
昨日は、やはり特別。
その理由は、2つありました。
1つ目は、移住先、すなわち自分がこれからもお世話になる
場所の街づくりを担当している方々に学びを届けることができたこと。
厳密には、僕が住むのは長野県佐久市。
昨日は、隣町の佐久穂町の方々への研修でしたが、佐久穂町はある意味、
佐久市以上に縁のある場所。
移住のきっかけである、娘が入学した大日向小学校は佐久穂町にあります。
娘が毎日楽しく学校に通っているのも直接的には、素晴らしい教職員の方々や
お友達に恵まれているからですが、
その陰には、昨日の受講生をはじめとする佐久穂町役場の方々の日常の頑張りが
あってこそ。
そんなことを考えると感謝の念が湧いてきます。
そして、もう一つは今回の研修を僕に依頼して下さった
役場の総務課長さんの存在。
その課長さんはあと2か月で役場を定年退職。
聞くと、勤続42年。僕が生きていた年数よりも長く働いているそうです。
ご自身の退職の同時に、同期入社の複数の課長さんも定年になるそう。
だからこそ、町にとってはマネジメント層を育てることがとても重要。
ご自身はマネジメントを体系的に学んだことがなく苦労したので、
後輩の方々には学びの場を提供したいと思ったそうです。
その課長さんにとって昨日の研修は集大成。
僕も研修業界に長くいるのでわかるのですが、
わずか人口1万人の町役場がお金と時間をかけて独自で研修を行うのは稀。
当然、こちらの準備も気合が入ります。
数か月かけ、自分のマネジメント経験を振り返り、数々の書籍や周りの方の話から
ヒントを得て、プログラムを作成しました。
研修そのものは、大方満足いただけたよう。
普段、研修慣れしていない40代、50代の受講生ひとり一人が真剣に取り組んでくれて
いましたが、一番熱心に僕の話に耳を傾け、笑顔で頷いてくれていたのは、
オブザーバー席に座る
総務課長さんご本人
でした。
講師をしながら涙が出そうになりました。
「研修」という形で総務課長さんが後輩に託した思いのバトンであり、置き土産。
青臭いですが、僕はそのように感じました。
コロナ禍で研修業界も厳しい状況を迎えていますが、みんなが知恵を絞り、
オンラインでの開催や密を回避した設計や換気の徹底など工夫を凝らしています。
改めてこの業界に身を置けていることを嬉しく思います。
元気応援団として2021年も研修を通じて、ひとりでも多くの方を
応援してきたいと思います!